胡蝶蘭は、東南アジアなど熱帯地方原産で、雨や霧が多く湿度の高い環境で生息する植物です。
胡蝶蘭は、樹木や岩に根っこを這わせ、空気中の水分や栄養を吸収する着生植物で、乾燥に弱く多湿を好みます。
日本は一年を通して寒暖差が大きく、冬は乾燥するため、日本で育てる場合は気温や湿度に注意が必要です。
そこで、日本の環境で上手に胡蝶蘭を育てるアイテムとして便利なのが、霧吹きです。

胡蝶蘭のお世話には「霧吹き」をおすすめします
胡蝶蘭にはなぜ霧吹きが必要なの?
- 適度に湿度を与える
- 葉の汚れを落す
湿度を与える
胡蝶蘭に水を与えすぎるのは、根腐れをおこす原因になります。
胡蝶蘭の根株は空気に触れて風通しの良い状態がベストです。水分が多すぎて蒸れた状態は株を弱らせてしまいます。
基本、水やりは1週間~10日間くらいの間隔でよいのです。
水やり後、根元が乾いてさらに3日くらい経ったくらいが次の水のやり時です。
ただし、冬の暖房、夏の冷房で空気が乾燥しすぎるのは、胡蝶蘭にとってはダメージになります。
そこで、胡蝶蘭の葉に霧吹きで水をスプレーし、湿度の調整をしてあげることをおすすめします。
胡蝶蘭は葉の気孔からも水分を取り込みます。
胡蝶蘭はそもそも霧が発生する熱帯地方の森の中。葉水をしてあげることはそんな森の中の環境を作ってあげることに近いわけですね。
胡蝶蘭に適した湿度は?
胡蝶蘭にとって快適な湿度は70%以上。冬場であれば加湿器を使用して快適な環境をつくれば、霧吹きの必要はありませんが、1年をとおして胡蝶蘭の快適な湿度にするために霧吹きは必需品といってもいいかもしれません。
葉の汚れを落す
霧吹きのメリットは葉の汚れを落とし清潔に保つ役割もあります。
清潔な葉には害虫も付きにくくなりますから、胡蝶蘭を病気から守ることができますね。
ただし、くれぐれも霧吹き後、葉に水がたまった状態で放置しないようにしましょう。
水が溜まった状態は、葉にダメージを与えてしまいます。カビの原因にもなりますから、余分な水滴は拭き取ってあげてくださいね。
胡蝶蘭に必要な霧吹きの頻度は?
水やりの頻度は、他の植物に比べ圧倒的に少なくて済む胡蝶蘭。
気をつけたいことは、水やりのあと鉢底に水が溜まった状態にしないこと。
根や株は蒸れた状態が続くと、根腐れをおこしてしまいます。通気性があることが重要です。
ただし、葉水のための霧吹きは、空気が乾燥しているようであれば毎日行ってあげるのがよいでしょう。
理想の湿度は70%以上ですから、梅雨時期や雨降りの日以外はなかなかこの湿度は難しいかもしれません。
さらに、室内であれば、エアコンによって空気が乾燥していることもあるでしょう。
1日1回葉水を霧吹きで与えられたら、胡蝶蘭にとっとは理想的ですね。
上手なスプレー方法は
- 水温は30℃くらい
- 気孔が開いているときに
霧吹きに使う水は冷水よりも30℃くらいが適しています。
冷たい水を使うと、胡蝶蘭にとってダメージになってしまうので、温度に気をつけましょう。
霧吹きは葉の裏にスプレーしましょう。葉の裏の気孔から水分を取り込みます。
ただし、日中光合成をしている時間帯は、水分の蒸発を防ぐため気孔は開いていません。
光合成をしていない時間帝は気孔を開いて水分を取りこむ時間帯です。できれば午前10時までの間にスプレーするとよいでしょう。
根に水やりをするときも、できれば霧吹きを使うことをおすすめします。スプレーすることで、むらなく水分が行き渡るのでおすすめです。
まとめ
胡蝶蘭は湿度の高い熱帯の植物です。
日本の気候は一年を通して寒暖差も大きく一定ではありませんから、霧吹きを使うことで、胡蝶蘭にとって快適な環境を整えてあげることができます。
胡蝶蘭専門店では霧吹きのサービスをしているショップもありますから、胡蝶蘭には必須アイテムといってよいでしょう。
胡蝶蘭を上手に育てる為、ぜひ一つ持っておくことをおすすめします。