胡蝶蘭が贈答花としてとても人気が高い理由のひとつに、花持ちが良いというものがあります。
胡蝶蘭の花は1~2ヶ月、長いものだと半年ほど咲き続けることができます。

胡蝶蘭は花が終わっても株は何年でも生き続けるんですよ
胡蝶蘭は株さえ元気なら、何年でも生き続ける長寿の植物です。
株が元気であれば毎年美しいお花を咲かせることができるんですよ。
鉢植えと切り花の寿命
胡蝶蘭をお祝い事で贈る場合、一つの鉢に3本立ちや5本立ちといった寄せ植えで購入するのが一般的です。
鉢植えと言っても、土の中に植えているわけではないのです。
胡蝶蘭は着生植物ですから、自然界では岩や木に根を這わせ、空気中の水分や栄養を吸収します。
一般的に売られている胡蝶蘭は、鉢に寄せ植えされていても、鉢の中は水ゴケやウッドチップが入っていて、水はけと風通しができる状態になっています。
株が元気ならいつまでも生き続ける植物ですから、寿命はないと言ってもよいくらいです。
いっぽう、胡蝶蘭の切り花は根っこがありませんから、他の花のように、茎から水分を吸い上げます。
いずれ、お花は枯れてしまいますが、他の花に比べると断然長持ちするといっていいでしょう。
水をこまめに取り換えてあげることで、2~3週間はもちますよ。
胡蝶蘭は鉢植えにせよ、切り花にせよ、お花を咲かせる植物の中では断然寿命の長い植物なんです。
胡蝶蘭の寿命をのばすポイント
胡蝶蘭が元気で毎年お花を咲かせるために必要なことは
- 温度
- 湿度
- 日当たり
- 水やり
4つのポイントを抑えることでとっても長く生き続けてくれます。
温度
胡蝶蘭は亜熱帯の植物ですから、暑さには強く、寒さに弱いです。
日本の環境であれば、春から秋にかけてが胡蝶蘭にとって過ごしやすい気候です。
ただし、最近の日本の真夏の暑さは、さずがの胡蝶蘭にも熱すぎるようです。
基本は人が快適と思える20℃から30℃までが一番胡蝶蘭にとっても快適なのです。
最低でも15℃を以下にならないようにしてあげましょう。
夏は冷房、冬は暖房を使うと思いますが、人が快適と感じるな温度に置いてあげるのがベストです。
湿度
胡蝶蘭の株元にはウッドチップや水ゴケで覆うことで、通気性をよくしつつ、湿度も保つようにしています。
自然界では木漏れ日が差し込む程度の木で覆われた森で、木や岩に這わせた根っこから雨や空気中の水分を吸収しています。
そして根っこがむき出しになっているので常に空気に触れて風通しの良い環境にあります。
日本の環境で育てる場合、60~80%くらいの湿度に設定してあげるのが理想ですが、50%以下になる場合はこまめに霧水で湿らせてあげると良いですね。
また、エアコンが直接あたるところは乾燥しやすいですから、位置をずらすのが良いですね。
日当たり
胡蝶蘭の生息地は木に覆われ木漏れ日が差し込むような森の中。
室内では直射日光を避けた明るい場所がベストです。
風通しもあって直射日光の当たらない明るい場所においてあげましょう。
水やり
胡蝶蘭には水のやりすぎは根腐れをおこす原因になるため注意する必要があります。
水やりの目安は、蒸発の早い夏場は2~3日おきに、冬場は1週間おきに、水ゴケがウッドチップが完全に乾いたころを見計らって、水を与えます。
もちろん鉢にたまった水はすぐ捨てます。放置しておくと水分過多で根腐れをおこしますし、カビが生えて病気の原因にもなります。
まとめ
胡蝶蘭は株さえ元気なら、寿命は50年以上。寿命がないと言ってもいいくらいです。
ポイントを抑えることは簡単ですし、何年でも生き続け、ちょっとしたコツをつかめば毎年美しい花を咲かすこともできます。
結婚のお祝いで頂いた胡蝶蘭が、夫婦と生まれた子供の成長とともに生き続けるなんて、素敵ですね。
人生とともにいつまでも一緒に生き続ける胡蝶蘭。とてもいとおしくなりますよ。